​​26SS コレクション|完成した今と、動き出す先へ


incarnation Japanブログをおとずれていただき有難うございます。

今回は、26SSコレクションが完成を迎え、撮影へと移っていく現場の風景をお届けします。

アトリエで仕上がった数々のウェアが、纏われ、光を受け、動き出す—その瞬間に立ち会うまでの記録です。

また、日本で開催予定のオーダーイベントについても、少しだけご紹介しています。
実際に手に取ってご覧いただける機会をお探しの方にも、楽しんでいただける内容です。

季節の空気とコレクションの熱が交差する、この時間を少しでも感じていただけたら嬉しいです。

どうぞ最後までご覧ください。


仕上がりの、その先へ


26SSコレクションでは、新たな加工に挑戦しています。

デザイナーがアトリエで構想を重ね、試作を繰り返す様子を間近で見てきました。

–狙った表情が現れるか。

–素材との相性はどうか。

デザイナーがひとつひとつ確かめながら、試作を重ねていく様子を、すぐそばで見てきました。

仕上がりが近づくにつれて、その手の動きや表情から、何かが「かたちになる」瞬間が近いことが伝わってきます。

今回の加工では、想定していたイメージを超えた仕上がりに。確かな手応えのようなものがじんわりと伝わってきました。

また今回は、ひとつ、久しぶりに採用された素材もあります。
一見すると定番ですが、どこか異なる雰囲気を感じたデザイナーが、生地屋で担当者に声をかけたのが始まりです。

その違いに気づいてもらえたのが嬉しかったのか、担当者はその特性について丁寧に話してくれました。
そして「これなら」と素材採用を決めたそうです。どんな経年変化を見せてくれるのか、今からその表情が楽しみです。


アトリエのラックには、加工を終えたばかりのウェアが整然と並べられました。

明日の撮影で、それぞれが身体に宿り、光を受け、輪郭を持ち始める。

新たな存在感が立ち上がる、その入口に、いま私たちは立っています。



バトンタッチの朝に


コレクションは、デザイナーの構想を起点にパタンナーへ。
そこから、革・靴・縫製の工場を巡り、最終の加工と仕上げにたどり着きます。

各工程はすべて、デザイナーのイメージを軸に、一つひとつかたちづくられていきます。
そしていま、完成したサンプルは、撮影チームへとバトンを渡されました。

今回の撮影地は、ペルージャの郊外。
早朝にアトリエを出発し、機材とサンプルを車に積み込み、撮影地へ。

設営や場所の整備を終えたころ、カメラマンとモデルが現地入り。
挨拶もそこそこに、撮影がスタートします。

incarnationの撮影チームが全員揃うのは、年に2回だけ。
ミラノ、フィレンツェ、そしてマルケからそれぞれが集まり、この日だけのチームが立ち上がります。
細かな説明がなくても意図が通じるのは、信頼と時間の積み重ねがあるからこそ。


夏の撮影は、とにかく時間との勝負。

この数時間に、集中のすべてを注ぎます。太陽の角度、光の強さ。
そのすべてを味方につけるため、ほんの一瞬のチャンスも逃せません。

本当は、久しぶりに集まったチームとゆっくり話したい気持ちもあります。
けれど、それ以上に貴重なのが、今この瞬間の自然光。
誰から言うでもなく、全員がスイッチを切り替え、黙々と自分の役割に集中していきます。

屋外撮影は、冬は寒さと戦い、夏は暑さと時間と戦う。
モデルは寒暖差のなかで着替えを重ね、カメラマンは刻々と変化する光を読む。

そしてデザイナーは、撮影現場でコレクション全体をあらためて俯瞰し、スタイリングの最終的なバランスを見直します。

アトリエのラックに並んでいたサンプルたちが、モデルの身体に通された瞬間に動き出す。

シルエットが輪郭を持って立ち上がる
—その実感は、何度経験しても新鮮で、胸に残ります。

光と身体の中でその輪郭が現れ、ついに26SSコレクションが完成されました。


26SSコレクションは、現在イタリアのアトリエにてご覧いただけます。
日本では、7月下旬よりイベントを開催予定です。

写真や言葉だけでは伝えきれない、革の奥行き、纏ったときの雰囲気、そして細部に宿る表情。
アトリエで仕上がったばかりのピースたちを、実際に手に取ってご覧いただける貴重な機会です。

この季節、この仕上がり、この質感。
「今」のincarnationを、ぜひ会場で体感してください。

*イベントの詳細は次回のブログでご案内を予定しております。

メルマガ配信|7月1日予定

7月1日(火曜日)にメルマガを配信いたします。

今回は、26SSコレクションをより楽しめる視点、
そして incarnation Japan 主催 オーダーイベント(デザイナー在廊)の詳細をお届けする予定です。

コレクション完成までの過程を切り取った、短い動画もご覧いただけるよう準備しています。
縫製、革の染色から加工、そして撮影に至るまで。
普段なかなか見られない、制作の裏側をご覧いただければと思います。

このメルマガをきっかけに、この夏の楽しみがひとつ増えれば嬉しいです。

メルマガ登録はこちら incarnation Japan トップページ 右下から


最後までご覧いただき、ありがとうございました。
次のブログを楽しみしてただければ嬉しいです。





【incarnation Japan LINE公式アカウント開設のご案内】

コレクションや限定情報など、皆様にお届けする予定です。
製品に関するご質問やお問い合わせもLINEでお気軽にご連絡ください。
下記のQRコードを読み取り、ぜひ友達追加をお願いいたします。

未来は、ここから始まった──26SSへ続くJBシリーズの思想


incarnation Japan ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

イタリアでは、いよいよ気温が30度を超え、本格的な夏模様となってきました。

私たちも、まさに26SSコレクション準備が佳境に差しかかっております。

猛暑にも負けず、チーム一丸となって、今回も皆さまに最高のコレクションをお届けできるよう準備に励んでいます。

今回は、「JBシリーズ」についてご紹介したいと思います。
このJBシリーズは、現在展開しているincarnationの現行モデルたちの「礎」となったシリーズでもあります。

そして、現在製作中の26SSコレクションの新型モデルたちにも、その設計思想はしっかりと受け継がれています。

ぜひ最後までお楽しみください。


革新的な構造を生んだJBシリーズ

incarnationの歴代モデルの中でも、ひとつの大きな進化の節目となったのが「JBシリーズ」です。

このシリーズは、デザイナーが車やバイクといった「工業製品」の構造美や機能性からインスピレーションを受けて誕生しました。



最大の特徴は、脇下に縫い目を作らず、一枚革でマチを構成した独自のパターン。



この設計によって、肩まわりの可動域が大きく広がりました。
日常生活の動きはもちろん、車やバイクに乗る際の動作もストレスなく、こなせるようになっています。



つまりこのJBシリーズは、動きやすさとシルエットの美しさ
―その両立を目指して生まれた、incarnationにとってのひとつの革新です。

HORSE LEATHER HI-COLLAR ZIP BLOUSON JB-1  / [art. 11-41447]
 COLOR: 91N (BLACK)


JBシリーズに込められた「想い」

現在、このJBシリーズはシーズンやテーマによって選択的に展開されています。

全てが毎シーズン登場はしませんが、この構造がもたらす恩恵と設計の思想は、26SSに発表するモデルにも確実に引き継がれています。

革ジャンを語るうえで、どうしても挙がる懸念のひとつが「動きにくさ」と言えるでしょう。

その課題に対し、長年革と向き合い、数多くのデザインを生み出してきたデザイナーの経験と感性。
そして、それを形にするイタリアの職人たちの技術と熱意が、JBシリーズを誕生させました。

このJBシリーズが誕生したのは、コロナという激動の時代の真っ只中でした。
そんな情勢の中で、
「進化するincarnation」として打ち出されたJBシリーズには、私個人としても強い思い入れがあります。
私自身も私物として上記で着用している同モデルのJB-1を所有しているのですが、
腕まわりの可動域の広さは驚くほど。

「これは本当に革ジャンなのか?」と疑ってしまうほどの機能性を誇ります。
JBシリーズで築かれた動きやすさや着心地は、その後に生まれた多くのモデルたちに、しっかりと受け継がれてきました。

ブランドの「今」を形づくっているベースには、このJBシリーズで得た経験や技術、発想がしっかりと息づいています。

26SSコレクションにも、それは変わらず受け継がれ、見た目の新しさだけじゃない、着たときに感じる確かなる感覚。

それこそがincarnationが長い年月をかけて築き上げてきた感覚なんだと感じています。


JBシリーズ アーカイブモデル一覧

ここからは、JBシリーズの過去モデルをご紹介します。

このシリーズは、
JB-1からJB-9までのナンバリングモデルに加えて、「TYPE -2」「TYPE -3」などのバリエーションも展開されています。

すべてあわせると、現在は 全 16型 のラインナップです。
それぞれのモデルに、独自の構造やディテールの工夫が詰まっています。

JBシリーズは、incarnationにおける「革ジャンの進化」を物語るコレクションです。


HORSE LEATHER STAND UP COLLAR BIKER JACKET JB-2

シンプルながらもエッジの効いたスタンドアップカラージャケット。ブランドの感性を反映させたをシングルライダース。


HORSE LEATHER DOUBLE BREAST MOTO DARTS SHOULDER BLOUSON LINED JB-3

装飾を削り、襟元を際立たせたデザイン。立体感、こだわりが詰まったダブルライダース。


HORSE LEATHER COLLARLESS BIKER JACKET JB-4

オーバーロックステッチをラグランショルダーと襟元に。
絶妙な配置のノーカーラージャケット。


HORSE LEATHER HIGH NECK LAGRAN DARTS SHOULDER BLOUSON LINED JB-5

ラグランスリーブにダーツを施し肩を形成することでデザイン性と可動域を両立。
取り外し可能なダブルポケットと比翼仕立てのバイアスジップが特徴なハイネックジャケット。


HORSE LEATHER SHIRT COLLAR ZIP BLOUSON LINED JB-6


ラグランスリーブを採用し胸周りにもダーツを入れることで可動域を確保。襟付き比翼仕立てのシャツカラージャケット。


HORSE LEATHER HIGH COLLAR JACKET W/ELASTIC LINED JB-7E

伸縮性のあるエラスタンを組み合わせることにより高い機能性をもつ。
エラスタンをアクセントを加えたハイカラージャケット。


HORSE LEATHER COLLARLESS BIKER JACKET JB-8

ダーツを施し立体的に仕上たシンプルなデザイン。オーバーロックステッチが際立つカラーレスバイカージャケット。


HORSE LEATHER HI-COLLAR CARVED ZIP BLOUSON LINED JB-9


バイアスジップが特徴のスタンドカラージャケット。無駄を削ぎ落としたシンプルな構造の中で、ジップラインが際立つ。



これらのJBシリーズは、アーカイブにとどまらず、ブランドを形づくる重要な柱として、今も生き続けています。

そしてこの思想は、来週発表される26SSコレクションにも、しっかりと受け継がれています。
革新的な構造と、機能美を追求したパターン設計。
それらは26SSの新作アイテムにも息づき、新たな進化として形を変えながら展開されていきます。

「次のincarnationが、どんな姿を見せてくれるのか」

そのヒントが、今回のJBシリーズには詰まっています。
今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。

次回のブログでは、いよいよ始動する 26SSコレクション をテーマをお届けする予定です。
incarnationのこれからを感じられる内容になると思いますので、ぜひ楽しみにお待ちください。




【incarnation Japan LINE公式アカウント開設のご案内】


incarnation Japan LINE公式アカウントを開設いたしました。

最新コレクションや限定情報など、いち早く皆様にお届けする予定です。
特別展示イベントや製品に関するご質問やお問い合わせもLINEでお気軽にご連絡ください。

下記のQRコードを読み取り、ぜひ友達追加をお願いいたします。

26SS コレクション プロローグ|動き出した季節と、少し先のご案内


incarnation Japan ブログをおとずれていただき有難うございます。

今回は、26SSコレクションの「立ち上がり」についてお話ししたいと思います。

イタリアではファッションウィークが近づき、街にも工場にも、じわじわと熱が宿ってきました。


incarnationもいま、サンプル制作の真っ只中。

染め上がって間もない、まだ輪郭のあいまいな服たちが、少しずつ立ち上がろうとしています。

息を吹き込み、考えを重ねながら、かたちにしていくこと。
そんな制作現場の「今」を、ほんの少し覗いてみてください。

最後に、今後のお知らせも少しだけ添えています。
ぜひご覧いただければ嬉しいです。

息を吹き込む、夏の立ち上がり

※Pitti Uomo(ピッティ・ウオモ):フィレンツェで開催されるメンズファッションの国際展示会

6月中旬、イタリアではファッションウィークの足音とともに、街と人とが静かに熱を帯びていきます。
けれど、熱のはじまりはもう少し前から。

それは服や靴をつくる現場、すなわち工場やアトリエの中から始まっています。

各ブランドは、Pitti Uomo(今年は6月17日〜)を皮切りに、ミラノ、そしてパリへと向かうサンプル制作の真っ只中。

工場ではいつもより大きな声が飛び交い、アトリエではリズムが速くなる。
―incarnationが関わる革工場、縫製工場、靴工場でも、手を動かす人々の表情や動きに、いつもとは異なる前のめりな緊張感が漂っています。

この熱はやがて街にも広がっていきます。
服をつくる手と、服をまとう身体。その両方が、同じ方向へと少しずつ動き出すように。

やがてファッションウィーク本番が近づくと、フィレンツェやミラノの街角には軽やかな装いの人々が増え、会話の熱量も少しずつ上がっていくのがわかります。

都市全体が、ひとつの大きなアトリエのよう。

それぞれの思惑と創造が交差する、そんな空気が立ち上がり始めるのが、6月中旬のこの季節なのです。

Photo via Pitti Immagine Uomo Official Website

incarnationも今、26SSのサンプル制作が約65%まで進み、ここからがまさに正念場。

アトリエの中では、秋冬のオーダーウェアと、春夏の加工前サンプル、乾きかけのレザーが共存し、空間が季節を跨いでいます。

この2つが交差する時期を迎えると、あらためて「春夏が動き出すな」と感じます。

今回はどんな仕上がりになるのか。
想像しながらも、また期待が膨らんでいく。
曖昧だった輪郭が、少しずつかたちを帯びていく。

そんな時間を、いま私たちはアトリエで過ごしています。


アトリエの扉を開ける朝

染色を終えたレザーウェアのサンプルをタンナーのタイコ(染色用ドラム)から引き上げる瞬間は、歓びと緊張が交差する場面です。

ムラ感、色の沈み具合、予定とは違う「偶然の出方」。

染色ドラムから出したばかりのレザーウェア

素材がこちらの想定を超えてくる瞬間に、制作の手がまた、次の方向へと動き出します。

「こうくるなら、こうしよう」「今はこの状態だけど、あの段階から一変するから、触らずに変化をそのまま待とう」。

今までの経験を手繰り寄せれば、仕上がりイメージがブレることはありません。

タイコから出してすぐに水を抜く行程へ

そして乾燥工程に入ったレザーウェアをラボに吊るし、翌朝、その様子を見に行く。

扉を開ける一瞬に生まれる、レザーのむせ返る香り。

前日と何が変わったのか、素材はどんな表情をあらわしたのか。

そんな緊張感と高揚感の入り交じる数日間が、今も続いています。

シワをのばして整える作業

もちろん、アクシデントはつきものです。

実際、今回もひとつ、想定外の出来事が起こりました。
そのあたりの話は、メルマガを読んでくださった方には、少しだけ・・・。

でも不思議なもので、何も起こらなかったときのほうが、不安になる。
コレクションが完成されるまでの道のりとは、予定調和の外にあるからこそ、面白く、美しい。

そう感じています。



26SS コレクションまだ語れない、その全貌

26SSの全貌は、まだ語る段階には到達していません。

ただ、いまアトリエの中にある新たな試みや加工の痕跡は、完成されたルックよりもずっと、生々しく、同時に希望に満ちています。

ホース、シープなど革ごとに各一定時間を平置きをしてなじませる

まだ「完成形」の手前。
染め上がった当日の、まだ輪郭のあいまいなレザーウェア。

でも、そこにある熱はすでに本物です。

次回はもう一歩、26SSの中身へ。
コレクションについてさらに触れていく予定です。

26SSコレクションは日本国内でもご覧いただく予定で準備を進めています。

どうぞご期待ください。


メルマガ#2 明日配信


メルマガを明日、6月14日に配信いたします。

今回のサンプル制作の舞台裏や、小さなハプニングについては、メルマガで限定的にお届けしています。
26SSコレクション・ プレオーダーイベントの案内もいち早くお知らせしております。

ご登録いただいた方には、incarnationの「奥」にある温度を、もう少し近くで感じていただけたらと思います。


メルマガ登録はこちら incarnation Japan トップページ 右下から



【incarnation Japan LINE公式アカウント開設のご案内】

最新コレクションや限定情報など、皆様にお届けする予定です。
特別展示イベントや製品に関するご質問やお問い合わせもLINEでお気軽にご連絡ください。
下記のQRコードを読み取り、ぜひ友達追加をお願いいたします。

レザーベストが教えてくれた、経年変化の面白さ

incarnation Japan ブログをご覧いただき、いつもありがとうございます。

イタリアでは今週から気温がぐっと上がり、日中は30度近くになる日も出てきました。
とはいえ湿気が少なく、カラッとした陽気でとても過ごしやすい気候が続いています。

そんな中、前回のブログでも紹介しました、レザーベストから
今回は、「レザーベストから見る経年変化の違い」というテーマでお届けします。

デザイナーであり師匠でもあるOGAWAが、日常的に作業中にもこのベストを愛用しており、その姿に影響を受けて、私も同じレザーベストを着用しています。

同じアイテムでありながら、それぞれの生活や着方の違いによって生まれる経年変化は実に興味深く、その表情の違いがとても面白いと感じています。

レザーという素材が、どれだけ着る人に寄り添い、育っていくものなのか。
その魅力を少しでも感じていただけたら嬉しく思います。
ぜひ最後までお楽しみください。

同じホースレザーから見る経年変化の違い。

左:スタッフ私物(着用4年) 右:デザイナー私物(着用7年)

レザーの経年変化を語るうえで、もっとも興味深いのはその一着が、どう育っていくのか。

今回ご紹介するのは、同じモデル・同じカラー・同じホースレザーを使用した、2着のレザーベストです。

レザーは自然から生まれる素材。

そのため、一点一点に微細なシボやハリ感、色の濃淡といった個性があり、そこには唯一無二の表情が宿ります。

incarnationでは、仕上げの工程で素材それぞれの個性を活かしつつ、ブランドらしさがにじむような加工を施しています。

それでも、着る人の体型や動き方、日々の使い方によって、革は少しずつ表情を変えていきます。同じベストであっても、共に過ごす時間の積み重ね方によって、その革が見せる顔つきはまったく異なってくる。

それこそが、レザーを“育てる”という体験の奥深さであり、何ものにも代えがたい魅力だと私は思っています。

デザイナーのベスト(着用7年)

デザイナーが7年間着続けているベストですが、全体的にスッとした印象です。

着込まれているのに、どこか品があって落ち着いた雰囲気があります。ギラギラしたツヤではなく、表面はマットで、鈍く光るような静かなツヤ感。

シワも決して派手じゃなく、落ち着きがあって、力の抜けた大人っぽさを感じます。すごく変化しているようでいて、やりすぎていない。

そんな絶妙なバランスに、着てきた時間や、丁寧に向き合ってきたことがにじみ出ている気がします。

重厚感もあって、芯のある力強さを感じさせる、説得力のある一着だと思います。


スタッフ(私)のベスト(着用4年)

一方、私が着ている同じモデルのベストは、わりとラフに着てきたぶん、その分だけよく動いて、よく擦れて、よく育った気がします。

インナーとしてほぼ毎日使っていたので、特に背中は摩擦が多く、磨かれたようなツヤが出てきています。動くたびに少しずつシワが刻まれて、今ではけっこう深めのシワがついています。

ラフに着ていたからこそ、動き方や暮らし方が、そのまま革に刻まれていく。それを見ていると、本当にレザーって“人と一緒に育つ素材”なんだなと感じます。

同じモデル、同じカラーでも、着る人・着方・時間の積み重ねで、まったく違う表情に育っていく。それがレザーの面白さであり、奥深さだと思います。

着用スタイルから生まれる色と艶の変化

では、実際にどんなふうに着用してきたか。その違いを、少し掘り下げてみたいと思います。

デザイナーのベストは、夏場によく着用しており、日差しに当たる機会が多かったことから、
革の色味がやや焼けて、グレーがかったようなマットな表情に変化しています。
鈍く光る鋼のような、落ち着きのある経年変化です。

一方で、私のベストは夏場以外は、ほぼ毎日、レザーブルゾンのインナーとして着用していたため、
日焼けは少ない代わりに、摩擦によって革がツヤツヤと磨かれていきました
結果として、艶感のある光沢が特徴的な仕上がりになっています。

使用年数も、デザイナーが7年、私が4年と異なりますが、
着るシチュエーションひとつで、これほどまでに育ち方が変わるというのもまたレザーの奥深さですね。

今回ご紹介したのは、「同じアイテムでも、着る人によって育ち方はまるで違う」というレザーの面白さでした。

モデルも素材も同じ、それでも
・着る頻度
・季節
・着用スタイル

こうした様々な要素が重なり合って、唯一無二の経年変化が生まれる

だからこそ、レザーアイテムは完成された製品というよりも、
「使いながら完成させていくもの」なんだと思います。

これからも、共に時間を重ねながら、その変化を楽しんでいきたいと思っています。

最後に改めて、レザーベストは、夏場でも気軽に取り入れやすいレザーアイテムです。
まだお試しいただいたことがない方は、ぜひ一度手に取ってみてください。
きっと、自分だけの“育つ一着”に出会えるはずです。

今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。






【incarnation Japan LINE公式アカウント開設のご案内】


incarnation Japan LINE公式アカウントを開設いたしました。

最新コレクションや限定情報など、いち早く皆様にお届けする予定です。
特別展示イベントや製品に関するご質問やお問い合わせもLINEでお気軽にご連絡ください。

下記のQRコードを読み取り、ぜひ友達追加をお願いいたします。