製品染めレザーのお手入れについて|革と共に過ごすために

incarnation Japan ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

レザーが主役になる季節。

そろそろ本格的に着回そうか、または、すでに日々袖を通している方も多いのではないでしょうか。
着るたびに艶が深まり、皺が息づいていく。その変化を楽しみながらも、ふと「どのようにお手入れすればいいのか」と思うこともあるかもしれません。

今回は、incarnationを象徴する製品染めレザーを題材に、日々のメンテナンスやトラブル時の対処法をQ&A形式でまとめました。

少し長い内容となりますが、これまでお伝えしきれなかったお手入れの考え方を丁寧に綴りましたので、ゆっくりとお付き合いいただければ嬉しく思います。

また、昨日配信したメルマガでは、新しい情報を少し先取りしてお届けしています。
もしまだご確認いただいていない方は、ぜひチェックしてみてください。
少しワクワクするような内容が入っています。

お気に入りの一着を、これからも長く、愛着を持って。

どうぞ、最後までご覧いただければ嬉しく思います。


はじめに ― 製品染めレザーとは、一般的なレザーと何が違うのか

縫製完了後、染める前のレザーウェア

製品染めの方法はご存じの方も多いと思います。
縫製まで完成したジャケットをまるごと染める製法ということはこれまでもお伝えしてきましたが、実際に「普通のレザーとどう違うのか」というところまでは、具体的にお話しする機会が少なかったように思います。

まず製品染めの特徴は、しなやかさと耐摩耗性、そして多少の水分や湿気にも動じにくい点です。

完成したジャケットをまるごと染め上げることで、縫い目やジップ、裏地にまで染料が入り込み、深い陰影と立体感が生まれます。

ブラックに染め上げたレザーウェア



染色の工程では「揉み」「叩き」「ねじり」といった物理的な刺激を加えることで、繊維が引き締まりながらもしなやかさを保ち、同時に耐久性を高めていきます。

さらに染料とともにオイルが芯まで届くため、多少の水分や汗に触れても大きく変化することはありません(ただし防水ではありません)。

こうして一度仕立て上げたものが、もう一度「生まれ変わる」。
それが製品染めです。

incarnationのレザーが放つ息づく皺や深い艶は、この工程の副産物ではなく本質そのもの。完成した先に、もう一段階の生命を吹き込むプロセスといえます。

着始めのうちは、淡い色のインナーとの強い摩擦で色移りする可能性があります。最初はダークトーンの服から合わせると安心です。



Q1. 着用前に何か準備は必要ですか?


購入したばかりのレザージャケットは、まずオイルやクリームなどを塗った方がいいのか。

そんな疑問を持つ方も多いと思います。一般的なレザーでは、最初に油分を補うプレメンテナンスが推奨されることもありますが、incarnationの製品染めレザーには必要ありません。

仕上げの段階で、染料とともにオイルが芯までしっかり浸透しており、革そのものがすでに理想的なバランスを保っています。むしろ塗り足すことで、通気性の低下やベタつき、色ムラを招く恐れがあります。

一番の準備は、まずそのまま袖を通すこと。

体温と湿度が繊維をやわらかく解き、あなたの動きに合わせて形が記憶されていきます。新品の硬さは数日で自然にほぐれ、やがて自分の体の一部のように馴染んでいくでしょう。

最初から「塗る」よりも「馴染ませる」。

それが、製品染めレザーと付き合ううえでいちばん自然で美しいスタートです。




Q2. 普段のメンテナンスは? オイルは本当に必要ですか?


「なにか塗った方が、革のためになるのでは?」そう思う方も少なくないでしょう。
けれど結論から言えば、普段は「休ませる」だけで十分です。

着用後は、風通しの良い日陰に吊るして一晩。

汗や湿気を逃がせば、革は自らの力で整います。乾拭きやブラッシングも必要ありません。数週間着なかった場合でも、1日袖を通すだけで繊維が再び動き、自然な艶が戻ってきます。

なぜそれで良いのか。

incarnationの製品染めレザーは、染料とともにオイルが芯まで深く浸透しており、油分は簡単には抜けません。つまり、すでに完成された状態なのです。
オイルを重ねすぎると通気が妨げられ、ベタつきやムラの原因になります。

革は呼吸しています。

必要以上に足し算をするより、空気と時間に委ねる引き算のケアこそが、美しく育てる近道です。



Q3. 雨や水に濡れてしまった場合は?


帰り道で突然の雨に降られてしまって…。濡れたレザーを見ると不安になるものですが、慌てなくて大丈夫です。
製品染めレザーは、染料とともにオイルが芯まで浸透しているため、短時間の雨や水濡れでは致命的なダメージにはなりません。

まずは、乾いた布で軽く押さえるように水気を取ります。こすらず、革の表面をなでるように拭き取るのがポイントです。
その後は形を整えてハンガーに掛け、風通しの良い日陰で自然乾燥させます。直射日光やドライヤー、ストーブの熱風は避けてください。繊維が硬化し、風合いを損ねてしまいます。

もし輪ジミが出た場合は、固く絞った濡れタオルでシミの部分と周辺を軽くたたき、境界をぼかすようになじませます。時間の経過とともに自然にトーンが整っていきます。
濡れた直後は、色移りが起こりやすい状態でもあります。
乾くまでは淡い色の衣類やバッグとの強い擦れを避けておくと安心です。

乾いた後、再び袖を通すと、徐々に馴染んで元に近くなります。
濡れた範囲が大きい場合は、革の状態を見ながら、ゆっくりとストレッチするような感覚で着てあげてください。雨に濡れた後は、乾燥によって一時的に繊維が硬くなっているため、急な負荷を与えるとダメージを与える可能性があります。

焦らずに、空気と時間に任せて。
革は、思っている以上にしなやかに回復してくれます。




Q4. 色ムラが出てきたときは?

肩部分の日焼け

レザーにうっすらと色ムラやシミのような変化が現れたとき、最初は驚くかもしれません。しかし、それは経年変化の一部として自然に起こるものです。

主な原因は日焼け(紫外線)と油分の付着の二つです。

日焼けの場合、窓際などで部分的に長期間直射日光を浴び続けると、そこだけトーンが変わって見えることがあります。予防としては、保管の際に直射日光を避け、着用後は日陰で休ませることが効果的です。

強い退色が気になる場合や、部分的な補色が必要なときは、ご自身での色入れは避け、ディーラー、またはincarnation Japanにご相談ください。
革の状態や染料の相性を確認したうえで、最小限の調整で整えることができます。

上:メンテナンス前  下:メンテナンス後



もう一つの原因である油分の付着は、食事の際のドレッシングやリップバームなど、日常のちょっとした接触によって起こります。
製品染めレザーは芯までオイルが入っているため、時間の経過とともに自然に周囲へなじみ、目立ちにくくなる場合が多いです。

無理に拭き取ったり、中性洗剤やアルコールを使うことは避けてください。
乾燥や輪ジミ、さらなる色ムラの原因になります。気になる場合は、専門スタッフが全体のトーンをわずかに整えることで、違和感を抑えることも可能です。

ムラは劣化ではなく、レザーが成熟していく過程でもあります。

焦らずに、直射日光を避けながら、休ませる・着るを繰り返して様子を見てください。
時間の流れとともに、あなたの動きや温度に馴染んだ、唯一の表情へと変わっていきます。



Q5. 保管時に気をつけることは?

裏地ケア:水で固く絞ったタオルで軽く拭く


クローゼットが少し詰まり気味に。秋の衣替えの時期によく聞くお悩みです。

レザーにとっての大敵は湿気と圧迫です。
詰まっているのは仕方ないこと。休みの日などに数着出して空間を作ってあげたり、クローゼットの扉を開けて風を通してあげるだけでも効果があります。
除湿剤を併用するとより安心です。
ビニールカバーなど通気性の悪い素材で覆うと湿気がこもり、革の呼吸を妨げてしまいます。

今の気分でローテーションから外れているウェアがあるなら、時々場所を入れ替えてあげるとよいでしょう。
革は空気を感じ、触れることで呼吸し、手をかけた分だけ応えてくれる生きた素材です。

密閉するよりも、空気の中で静かに休ませるほうが安定します。
においが気になるときは、直射日光を避けた日陰で数日間陰干しを。風通しのよい場所で干すと効果的です。
また、活性炭などの脱臭剤を近くに置くことで、においをやわらげることができます(革に直接触れさせないよう注意してください)。

裏地のケアには、水で固く絞ったタオルで軽く拭き、その後しっかり自然乾燥を。
化学的な消臭スプレーは、タンニンや油分を壊す恐れがあるため使用は避けましょう。

時間の経過とともに香りは落ち着き、やがて革本来の深みへと変わっていきます。




結論―長く美しく着るために一番大切なことは?


結局、何を一番大切にすればいいですか。そんな声をよくいただきます。

答えはとてもシンプルです。

「たくさん着てあげること。」

そして、着ないときは空気の通る場所で静かに休ませてあげること。

レザーは触れた分だけあなたの動きや体温を吸い込み、時間の中で少しずつ表情を変えていきます。
無理に完璧を目指すより、着ることと休ませることを繰り返す。
その循環の中でこそ、革はしなやかに育ち、あなたと共に時間を重ねていく一着になっていきます。

革は、着る人と共に育っていく素材です。
動きや時間の重ね方によって、ひとつとして同じ育ち方はありません。
その変化こそが、レザーの本当の魅力です。


本日も最後までご覧いただき有り難うございました。




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incarnation 25AW コレクション オーダー会(東京編 1st/2nd) Staff URANO

コレクション 東京会場 1st 終了 / 今週末より2nd タイムが始まります


こんにちわ。

incarnation JAPAN Staff の ウラノ です。

準備(設営)〜撤収を終えて無事にコレクション(1st)が終わりました。
会場は東京都渋谷区恵比寿にある PANOF でした。
この会場は過去にもコレクションで利用をしたことのあるとても雰囲気がある空間で incarnation の世界観ととても親和性が高いのが特徴です。
2/22,23,24と連休の3日間前半2日は同じ地域の GULLAM 様のユーザーさまをお迎えしての時間
最終日である24日は私が経営しているセレクトショップ Garage EDEN のユーザーさまと incarnation JAPAN として全てのエンドユーザーさまの御来場可能日としてお迎え致しました。

* —– ぜひこちらのリンクより全国のディーラー様紹介もお読み頂ければ幸いです

3日間とも本当の多くの方に御来場頂き、全日程でデザイナーKEITA Ogawaも接客をさせて頂き、実際にユーザー様の声を聞くことでより今後のデザイン、世界観作りにも繋がると思っております。そういった意味でこのコレクションのオーダー会というのはユーザーさまにおかれましても、実際のサンプルをご試着や手にとって頂き私達 incarnation というブランドの世界観や物作りを感じて頂くのと同時に私達運営者にとってもリアルな生の声を聞けることが今後の展開への展望に繋がります。
普段はディーラー様を通じてのコンタクトである皆様との距離感をこういった機会で少しづつでも縮めることが出来、それをまた今後のユーザー様へ向けて物作りへ反映させていけることは私達にとっても貴重で大切な時間です。御来場に心より感謝致します。

明日からの今週末 3/1(土)2(日)3(月)は会場を Garage EDEN へと移し引き続き incarnation JAPAN として全てのエンドユーザーさまに御来場頂けます。
デザイナー KEITA Ogawa は早速次回コレクションの準備、現在これより納品が始まる各アイテムの発送準備のためすでにイタリアへ帰国致しましたので、ここからの日程に関しては incarnation JAPAN Staff である私が全て会場にてご案内を致します。

* 先日の会場よりも空間的に手狭になるためこちらは全ての日程で「要アポイント」となります。詳細、予約可能時間は以下ブログにて紹介しております

—–  incarnation JAPAN × Garage EDEN / 2025 AW Collection (Garage EDEN Blog)

 

また今後のコレクションオーダー会に関してのお知らせとなります。(リンクの各ブログをお読み下さい)

—– incarnation 25AW コレクション オーダー会のご案内(前半)

3/8,9,10 は愛知県豊橋市 Morphine 様

その後後半として

—– incarnation 25AW コレクション オーダー会 [ 続報 ]

3/14,15,16 北海道札幌市 B’2nd 様

3/21〜30 大阪府 ROYAL FLASH Luxury 南船場 さま = 29日(土)、30日(日)は会場スタッフとして私も店頭接客を行います

ぜひこの機会に incarnation の世界観、この世界に触れて頂ければ嬉しく思っております。
各オーダー会に関しての詳細、不明点等に関しては各ディーラー様または弊社へお声掛け頂ければどのようなことでも精一杯ご対応させて頂きます。

 

後日また改めて東京会場での雰囲気やレポートなどを記載しようと思っております。ぜひお楽しみに。

incarnation JAPAN Staff / URANO Takahiro

 

incarnation JAPAN Gallery / Staff URANO

Fitting Gallery

—– その後
のブログがなかなか書けずにいて申し訳ありません。

incarnation JAPAN Staff の ウラノ です

自分のお店とブランド、そういった様々な案件を同時進行させている関係でなかなか時間が取れずに自分でも歯痒い気持ちでおります。
より JAPAN の仕事にも注力出来るようにと現在自分自身の環境を整えているところですのでもう少しお待ち下さい。
個人的なスケジュールとしては明日から開催の incarnation JAPAN Gallery を終えたあとには incarnation のインラインコレクションの視察と来季以降の打ち合わせを兼ねて イタリア のアトリエへの訪問を予定しております。(2/3〜8)

現地へ赴くことでさらに深みのある商品紹介やブランドが構成するアイテム作りにも携わり、そういった部分も incarnation へ興味を持って下さる全ての方へ還元出来るようにと思っております。

incarnation JAPAN Gallery

2025. 1 / 25(sat)26(sun)27(mon)

Open 12:00 – 19:00

Free ENTRANCE

at Garage EDEN
—– MAP

ぜひ皆様のご来場を心よりお待ちしております。
商品のみならずその世界観を僕がお伝え出来ればと思っております。

—– Garage EDEN Blog での incarnation JAPAN Gallery への案内

こちらのブログでも紹介をしておりますので御一読頂ければ幸いです

【incarnation Japan LINE公式アカウント】

 

基本的に日本店長の私がこちらのLINEへの対応もしております。
ぜひお気軽にご登録とメッセージを頂ければ幸いです。

Exclusiveモデル|バルマカンコートの魅力とスタッフ私物レザーの経年変化


incarnation Japan ブログを訪れていただき、ありがとうございます。

今回は、Exclusiveモデル 「バルマカンコート」の魅力とレザーアイテムの経年変化(スタッフ私物)について紹介いたします。

ぜひ最後までご覧いただければ嬉しく思います。

BUFFALO LEATHER BALMACAAN COAT [22-5797]

Exclusiveモデル バルマカンコートの魅力

バルマカンコートは、伝統的なデザインがルーツなシルエットとシンプルな美しさを備えた一着。

伝統的なデザインと現代的な感性の融合

incarnationのバルマカンコートは古くからある伝統的なデザインを基にしています。

しかし単なる懐古的なコートで終わることはなくクラシックな輪郭に、Wポケットやシャープなカッティングなどの現代的なディテールを加えることで、クラシカルでありながらモードに溶け込むデザインに仕上げました。




Exclusiveモデルのこだわり

過去のコレクションでは、カーフレザー製のバルマカンコートを展開。
滑らかで細やかな吟面と、柔らかな風合いがカーフレザーならではの特徴です。

今回は再現ではなく、新たな挑戦として制作。

選んだのは、incarnationの数あるレザーの中でも、野性味溢れる荒々しい表情が男らしさを引き立てるバッファローレザーです。

カラーは
71N(ダークブラウン) 31N-OCF(ダーティグリーン)を採用。


カラーは、どちらもバッファローレザーの魅力を存分に引き出すダークブラウンとダーティグリーンを選択。

バッファローレザーの発色は、透明感があり、シボ感、皺が重なり合う風合いは、唯一無二の魅力を放っています。

イタリアの歴史あるベジタブルタンニン鞣しを得て、生み出された荒々しくも、美しい表情のバッファローレザー。
伝統的なルーツを持ちつつ現代の感性を宿したバルマカンコートと組み合わせることにより、特別なコートが仕上がりました。


こちらのExclusiveモデルのバルマカンコートは、下記ディーラーにて販売しております。

デザインの特徴はMORPHINE様のBLOGにて紹介していただいております。
ぜひ、そちらもご覧になっていただければ嬉しく思います。

MORPHINE
〒440-0888 愛知県豊橋市駅前大通3-118 ムラカミビル1F
TEL: 0532-53-8933
営業時間: 11:00 ~ 20:00 
定休日: 水曜日
https://www.morphine.jp




レザーアイテム 経年変化とその魅力

レザーウォレット 経年変化

こちらのレザーウォレットは以前にBLOGでも紹介しました。

CALF LEATHER WALLET SQ-1 [art.no.14F-81020]

STRAP WITH HOOK [art.no.14F-81030]  

こちらと同一のモデルとなっております。

生産されるタイミングで同じモノをオーダーし、オフィシャルサイトがオープンすると同時に愛用し始めました。

数ヶ月が経ち経年変化が出てきましたので紹介させていただきます。

2ヶ月目の変化

このウォレットを使いはじめて約2ヶ月が経ちました。

艶感が増し、色味がワントーン濃くなるなど、革特有の魅力が早速、現れはじめています。

オイルケアは行わず、日常的にバックポケットに入れて使用しているため、座るときの圧力や摩擦で独特の皺が浮かび上がってきました。


このように使い手の生活がそのまま反映されるレザーウォレットは、経年変化が楽しめる身近なレザーアイテムの一つです。


ライダースジャケット 3年目の進化



こちらは愛用して3年目を迎えました。

深まる皺と艶が現れ、独自の表情を纏っています。

着用を重ねるごとに、日々変化を見せてくれるその姿に、ますます愛着が湧いています。

カラーは91NBK(ブラック-BLACK EDITION

BK(BLACK EDITION)仕様の特徴
ライダースジャケット全体を構成するパーツすべてをブラックで統一した特別仕様。

ダブルライダースに当てはめることにより、シックで洗練された印象を与え、ダブルライダースのデザインが引き立っています。

経年変化の様子

左側が着用3年目 右側が着用1年目

1年目からすぐに着用者の皺が深く刻まれはじめ、その後追うようにブラックカラーは艶感と同時に深みが増していきました。

色味の変化

夏も着用し続けていたため、イタリアの強い日差しを受け、ブラックカラーが全体的に深みのある独特の風合いが生まれています。



パーツの変化

BLACK EDITION 特有の黒い金具が、日々の摩耗によって削れ、下地の金属が現れています。

これが色味の焼けている変化と相合わさり、さらに味わいを与える要素となっています。




個人的には、現時点でも1つの到達点ともいえる仕上がりと感じていますが、さらに着込むことにより新たな進化を楽しみにしています。

以前のBLOG記事で紹介した「色補正」によってブラックの状態に戻すことも可能です。
しかし、あえてこのまま使用し続け、今後どのような進化を遂げるのか共に過ごしていきたいと思っています。

今回はMORPHINE x incarnation Exclusiveモデル 「バルマカンコート」とレザーアイテムの見せる経年変化について紹介いたしました。

これからもレザーアイテムの魅力や、奥の深い経年変化について発信していきます。





「incarnation JAPAN」展示販売会のお知らせ

前回のご好評をいただいたこのイベントに引き続き、普段オンラインでしか触れることのできないincarnation JAPANのアイテムを、今回も実際に手に取ってご覧いただけます。
写真や画面越しでは伝わりきらない細部へのこだわりや素材の質感を、実際にご覧いただき、感じていただければと思います。

詳しい詳細は下記記事をご参照ください。
https://store-jp.incarnation.jp/pages/blog-post?id=3315







【incarnation Japan LINE公式アカウント開設のご案内】

incarnation Japan LINE公式アカウントを新たに開設いたしました。
最新コレクションや限定情報など、いち早く皆様にお届けする予定です。

特別展示イベントや製品に関するご質問やお問い合わせもLINEでお気軽にご連絡ください。

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2024 January STORY / Staff URANO

1月旅の話
来週初の開催となる incarnation JAPAN Official の接客へ向けてもう少し私自身ことに触れようと思う。
少しでも私自身のことを知る参考になって頂ければと思っています。
前回のブログにてアウトライン的に私の紹介をしました。
今回は incarnation JAPAN Official の発足へも向けて明確に動き出した2度の旅の話を書こうと思う。
* 来週末の開催までに11月の旅の話を書きます

今年に入り1月と先月11月の2度
私はイタリア Perugia(ペルージャ)へ向かいました。
まずは1月の話

1月に渡航した際にはまずはパリへ
incarnation JAPAN Official としてではなく、インラインのコレクション会場へまずは向かいました。
この1月のファッションウィークに掛かる季節のパリへ足を踏み入れたことは過去にもあった。
コロナ禍もありしばらく足が遠のいていたけれど、覚えている肌感覚で言えばとても寒い印象があったのでインラインからリリースされていたムートンを着込んでの渡航だったが、到着後(シャルル・ド・ゴール空港への到着は深夜だった)思ったよりも暖かいパリであることに驚いた。

パリの一角
アパートメントを借りてのコレクション。(ちょうど現在各ディーラー様で展開されている 2024 AW シーズンコレクション)
バイヤーや関係者などが訪れる。

空気感
世界観
私自身がバイヤーとしての意味合いで incarnation に初めて触れたのは同じくこのパリの地だった。

会場としていたアパートメントの素晴らしいところは、広々とした室内空間と趣のあるディテールだけでなく「そのまま寝ることが出来る」(各自ちょうどパートとしての部屋があった)ことだった。
私達(Keita OGAWA+KENZO(LOSTMAN Designer)+私)は昼夜を問わず語り、incarnation JAPAN Official へ向けたイメージ共有を話し合った。
それはもちろんとても特別な時間であり、イメージを固めるために必須の時間であったとも言える。
特にインラインコレクションを眼の前にすることで、それとはまた大きく意味合い、モノ作りの目線としても違った incarnation JAPAN Official の方向性を紡ぎ合わせていく作業の時間でもあった。
またそれと同時に私自身はこのインラインのコレクションを通じてパリの地で自分自身をその空気感に馴染ませるための貴重な時間ともなった。

一時の時間をパリで過ごしその後にイタリアへ向けたフライト
前日に皆で撤収作業をし、私は+1日パリに滞在
Keita OGAWA は一足先に帰国。
追いかけるようなフライトとなった。

ミラノなどは行ったことがあったけれど、Perugia の街は初めての滞在。
その荘厳な景色と景観は息を呑むものがあった。
まさしく古都が現存しているようなそんな街。
(日本でもサッカーで中田英寿が所属していたり、今はバレーボールの石川祐希が所属していることでも聞き馴染みがある街かもしれない=ただし私もOgawaもあまり・・・そういったことに興味がない・・・(笑))

さて、ある意味ではここからがこの旅の話の重要なファクター部分。

incarnation JAPAN Official のスタートを切るにあたり私とOGAWAとで日本でのコレクション時やオンラインでのミーティングを長い時間重ねてきた。
それは本当の意味で、実際的な意味合いでの長い時間だ。
数年・・・
それが本当のところである。
その上で私自身がこの incarnation JAPAN Official の日本での接客に当たる上でお互いに擦り合わせてきた最後の部分。その欠片。
それがこの旅の大切な意味合いを持つ。

私自身が incarnation の製造プロセスの全てを知ること、触れること

である。

それを得た上で私が日本において最高の接客が出来るのではないだろうか。
それが私達が到達した意見でありマインドだった。

もちろんバイヤーとしての歴はある程度あり、基本知識以上の深層部分にも触れて incarnation というブランドそのものを私は理解している自負はあった。けれどもそれはある意味では額面上であり出来上がった作品の到達点部分のみしか知る術がなかったというのは当然のこと。
コレクションに掛かるサンプルも製品作品として納入されるモノもその完成形でのみ私は触れる訳で、その製造過程やプロセスは OGAWA からの説明としての理解ではあるものの実際にこの目と手で触れる機会はなかったからだ。
OGAWA からの「実際にここに来て全てを見て欲しい」という言葉がこの旅の始まりであったのだ。

ひとつ ひとつ

そのすべてをここに書くにはあまりにも膨大過ぎる内容であるので、どの各ディティールの奥行きは回を追って個別に書いていきたいと思っている。
今回は少し大きな枠で書くことにする。

まずその中でタンナー
言わずと知れた incarnation にとって(それは当然インライン、incarnation JAPAN Official共に)欠かせない最重要でかつブランドの根幹であり、言い過ぎではあるが「それがなければなにも始まることはない」と言って過言ではない。
そして、そのブランドの根っこを支えているのがタンナーたちである。

incarnation では原皮を取り扱うまさしく革作りのすべての「土台を担うタンナー」とその先にタンナーから仕上がった革をさらに仕上げるタンナーであり染め作業をはじめとした「革から製品へと向かうプロセス」を担う(と言ってもその部分からは OGAWA が実際に自分の手を使って作業をするという通常ではありえないブランドスタンスのためこの線引きと説明がとても難しい)タンナーがおり、そのすべての人間がブランドの意図と存在意義を認めて OGAWA たちと共に製品を作り上げている。

私達にとって(勝手にそれはこのブランドを愛してくださりこのブログを読んでくださる方々)incarnation とレザーとは当然ながら切っても切れない縁深き存在。
日本を飛び出しイタリアへ渡り15年近いブランドの歴史を生み出す OGAWA の物作りの一番の真髄であり、真骨頂の部分。
絶対に、それは本当の意味での絶対的な部分である必要がある。

サンタ・クローチェ

革作りにおいて揺るぎなき聖地と呼べる場所
そして革、レザーを語るうえで避けては通れない場所でもある
その場に身を投げて向き合ってきたこのブランドにしか出せない世界観のすべてが詰まった場所でもあると言える。

皮作り(原皮から革へと変わる過程)、革作り
もちろん革だけでなく私も身を置くアパレルにおいて、そして現代においてその様々なプロセスは日々機械化されていく産業でもありコストが優先されるのは当然のこと。
しかし革という最もアナログで生き死にに近い場所、意味において徹底した「昔ながら」の手順を踏み、むしろその後側へ下がっていくことでたどり着く世界があることを私自身肌でも感じる大切な時間でも在った。
特に私のようにバイヤーでもあり方や自身もブランドデザイナーを務めていることも含めるとそれはある種の衝撃でもあった。

塩漬けされた革から「タイコ」(日本ではそう呼ぶ=次の旅の話で写真を載せます)という大きな革を鞣していく機械がある。
タンナーが説明してくれる。
「わざわざ古い工場を買い取ったんだ。なぜならここには昔ながらの木製のタイコがあるからだ。現代化されたステンレスのタイコはオイルなどはそのタイコ本体の木に染み込んでいくことはない。昔ながらの木製のものは木そのものにオイルが浸透していき、不要なオイルは自然と外へを排出してくれる。もちろんその分長い時間を掛けて革もタイコも育てる必要があるが、だからこそ生み出せる雰囲気があるんだよ」
革を乾かす過程も、すべて職人が手作業を経て吊るしていく。
実際にこの写真を撮っている最中も作業は続いていた。
またさらにその乾かし方においても空調設備ではなく外からの空気を循環させて(ある意味では隙間風だらけの建物という意味にもなるけど)鮮度の良い空気を保ちつつも室温を維持するために部屋の四方にこれまた旧式の温風機の要素をもった機械が設置されていた。

伝統

一言で言えば単純明快だけれど、その多岐に渡る無駄なプロセス
そう、現代的な意味合いにおいてのその無駄こそが最高の作品へとつながる

さらに言えばそれら伝統的な技法を用いて生まれてくる革たちをブランドとしてブラッシュアップしていく incarnation というブランドの在り方。
タンナーを巡ることで、その製造過程に触れることでブランド特有の製品染めが持つ意味も、それぞれ革が持つ特性も知ること、感じることが出来た。
なによりも言葉と意味として理解していたことを目の当たりにすることで私自身の身体の中に閉じ込められたと言って良いと思う。
ここで得た知識を皆様へフィードバックできるようにと改めて思いました。

あまりにも長い文章になってきたので(汗)=自分でも驚き
少しだけまとめながら書いていこう。

タンナーのあとに向かったのは靴の工場。
写真2番目のおかあさんの右奥にある木製の棚(写真だとちょっと分かりづらいですね)
「これは私のおばちゃんの時代から使ってるんだよ」、と。
タンナーのところにも載せた言葉にすると短いイタリア伝統のという一言。
でも、その実際の重みと積み重ねた技術。なによりその技術をさらに高めようと努力している姿を感じずにはいられなかった。

イタリアにおいてもこういった伝統的な手法はこれまたタンナーと同じくどんどん少なくなっていっているのは現実的な事実だと OGAWA にも教わった。
グッドイヤーウェルト製法のためのマシーン。それは50年以上の歴史を持ったものだと言う。
オーナーが僕に見せてくれたのは「ちょうど作っている途中で革が裂けてしまって作り直しになるからさ」と言って手渡してくれたはノルウィジャン製法の作りかけで中底からなにからその層になっているパーツをすべてバラして僕に構造を教えてくれた。(記念に持ち帰って自分の店の棚に大切に保管している)
伝統を重んじたその作りは当たり前だけど簡素化されたものとは違い出来上がりの製造過程も遥かに多い。
でも、そういったまさしく「層」を重ねることで(バームクーヘン状?)しか生み出せない重量とは違った意味での「重み」があるのだと感じた。

事務所から「コーヒー飲む?」と(当然エスプレッソ)オーナーの妹さん「この看板とかすごいでしょ?VIBRAM社の創業自体のヤツよ。あとはこのブーツ、これなんて機械時代の前のすべて手縫いだった頃のおばあちゃんの作品なの」と。
それはとても誇らしいように見えた。

まだまだ続く社会見学(笑)
次は縫製工場へと。
こちらも代々続く縫製一家でお仕事として働く人たちも「みな家族よ」(血は繋がってなくとも)と。
驚きだったのは、、、
僕もブランドデザイナーとして長い事このアパレルに居るがほぼ聞いたことがない(しかもあくまで小規模工場では余計にだ)「すべてを縫う」工場だと言うこと。
わかりやすく言えばブーツやバック等小物を除いた incarnation のウェア、パンツ、シャツやカットソー、そしてそれはレザーでも布帛でも本当の意味でのすべて。
本当に聞いたことのないことだった。
分かりやすく言えば日本は(というかこれはあとでOGAWAから聞いたところによるとイタリアも基本はそうらしい)シャツはシャツ工場、レザーはレザー工場、パンツはパンツ工場(もっと言えばデニムとスラックスもまた別の工場)であることが常だ。
なぜなら使うミシンも糸もそういった資材もさることながらそれぞれの製品を扱うための「慣れ」(慣例と言っても良い)が必要であることが多いからだ。
私のブランドも比較的イレギュラーで多くの個別の工場を使うよりはかなり職人に無理を言って出来るだけ同じ素材やアイテムをまとめて縫わせることが多い(それの一番の理由は縫い手が変わるとその製品自体の「雰囲気が変わるから」)がそれを圧倒的に凌駕するすべて・・・
本当に驚きだったけれど、実際に一人がレザーを縫っていてその後ろのミシンでは布帛の服が縫われていく。
「わたしたちは1年中のほとんどを KEITA のモノたちをずっと縫っているの。だからね、出来るようになったのよ」と笑顔で話してくれたのは姉妹オーナーの妹さんだった。写真には写っていないけれどオーナーの娘さんも工場には居てやはりここでも次の代が、また次の次世代を作っていくことを感じた。

独特の雰囲気を持つオーバーロックの手法(もちろんそれ専用のミシン)
製品染めのために縫われていくレザーたち(それは「製品染め用」とされる必要不可欠な細部までのディティールなのだ)
完成の意味合いを持つリベットスタッズ(ロゴマーク)

ミシンの音が鳴り止まない工場は音の賑やかさとは相反する居心地の良さだった。

まだまだ・・・まだまだ・・・(笑)
小物を組み上げ縫い上げる職人。
ここでも OGAWA 自体がちょうど量産(本生産)の段取りをしつつ私を紹介。
OGAWA が革の材質と使用部位「バックのここにこのちょうど馬の背中の柄が入るようにしたい(ラグリンザード特有のデザインのため)」
職人はすでに電卓を持ち(お金の勘定では当然ない)必要とされる革の分量を即座に弾き出していく。
この段階で革の分量が足りなければ OGAWA はすぐにタンナーにまた連絡をして追加の革の手配などをする。
まさしく阿吽の呼吸と呼ぶべき息の合い方で進む。

工場を巡り単純明快に思ったこと。

人と人とのシンクロ

KEITA OGAWA が持つ世界観を「共有」しているということ

その制作過程、その人間関係という土台がしっかりと組み上がっているからこそ出来る incarnation というブランドがその特異的なプロダクトが生み出せる

もうひとつ

みな楽しそうであるということ

みなでひとつを作る

そしてラボラトーリオ(アトリエ)へ

まさしく上記で紹介してきた各職人たちが作り上げたそれぞれのパーツが融合し立体感を持ち最後の作品として完成される場所。
Perugia 滞在のうちほぼ毎日紹介してきた職人たちと会い、またこのラボラトーリオへとスタッフや OGAWA たちと実際の製造におけるプロセスを学んできた。
ラボラトーリオでは
縫製前の段階でのタンナーから仕上がってきた革やこれから仕上げていくレザーの最後の仕上げ
それらを裁断物として縫製工場へ渡す前の段取り作業
縫製工場で縫い上がったアイテムたちを製品染めを行うためにタンナーへ持ち込む前の準備
タンナーで染め上げた製品を乾燥させていき、そのプロセスの中でサイズの最終調整と最終仕上げ工程(これが本当に壮絶である種の精神的な部分との戦いであり、だからこそ incarnation のプロダクトが出来上がると言った絶対的部分)
などなどあまりに多岐に渡る
この1月の旅の部分と、次回紹介する11月の旅に掛けての2度の滞在で OGAWA が言っていた「すべて」をある種の完全網羅と言って過言ではない本当の意味でのすべての部分を見て触れることが出来た。

特に1月の滞在では概要的な意味合いはもちろんのこと。
型紙の保管方法から実際の裁断の行われ方。
全製造プロセスの理解。
そういったことを網羅した上で、私自身も実際に「製品染め」アイテムへの最終工程に携わった。

タンナーで染め上げた製品をタンナーから持ち帰り。
何気ない風に書いているが片道200kmの距離を日々持ち込みと引き上げで車で往復移動する=製造ピーク時の季節は週に数度往復するようだ。最終の仕上げ作業は本当の意味で1点づつ、1着づつ行っていくので例えば一度に30着や50着といった数量を仕上げていくことは現実的ではないため少量の数を都度染め上げ(その分何度も往復が必要)作られていく。
1点づつにオーダーを受けたディーラー様のお名前が記載されたプレートが取り付けられ(つまりその時点である種の名前という命が吹き込まれる=まぁ裁断時からそれらが始まると言ってよいが)製造ミスを無くすためにモデル名やカラーやサイズ、サイズ調整のディティールなどが書き込まれて仕上げの工程がスタートする。

製品染めでは「それぞれの革の特性ごと」に違った縮み方をするため、それぞれの革に合わせて各パーツを完成予定サイズまで合わせていく。
これは本当に気が遠くなるようなプロセスで、5日程度に渡り染め上げて完全に濡れた状態から少しづつ乾いて縮んでいく革(革に限らず布帛もだけれど、洗いによって縮みを起こすのは乾くその手前ごととなる)を毎日同じ時間に採寸し調整を掛け、それを繰り返す。1度に調整を掛けると当然革への負荷と仕上がりに違和感を生み出すのでとにかくじっくりと、じっくりと匍匐前進のような毎日が続く。毎日採寸データと仕上がり予定の寸法との戦いであり、見ていても非常に精神が削られる作業だと感じたが、1番の驚きはこの作業自体を「全て自分たちで行うこと」に在る。
工場や外注と言った人間ではなく染め上げ作業を終えてタンナーから持ち帰った段階からの最後のこの砦部分は一切外部の人間の手を借りることなく incarnation のスタッフで行うという徹底ぶり。
OGAWA は言う。
「これだけは絶対に誰にも任せることが出来ないですね。ここが完成の全てに繋がる最大の難関ですから。まぁ頼んでも誰もやってくれないですし、この作業は無理ですからね(笑)」
染め上げから完成までは当然ながら日々徐々に乾燥していき縮みを追っていくので染め上げた日から完成までの日数は絶対にラボラトーリオを離れることが出来ない。間に週末があっても縮みのチェックは毎日行う必要がある。
ユーザー様にも良く聞かれることだけれど「incarnationの製品染めの作品って例えばファスナーも歪んでいないし全体にきれいですよね」
答えはまさしくこのラボラトーリオでの最終作業にあって、染め上がった段階のアイテムを例えばただ乾燥させて完成されると「ただの縮み上がった製品」となる。
しかし手前で説明した日々そこに伸ばしの作業が行われ、各パーツ、各部が調整されていくことでファスナー部分は一度ファスナー周りの革が縮んでいてもそれらが最終的に予定通りの長さとして伸ばされて調整がなされ、まるで元々から裁断された革が縫製されたかのような完成品が生まれる。

そして作業はこの伸ばしだけでは当然終わらず、調整がなされてアウトラインとしてまで仕上がった製品たちはその後に色の補正(製品染めは部位によっては染料の浸透性もまた異なるため)として各部へのカラー入れの作業やオイル補正があり
その後は各ディティールの最終仕上げとしてアイロンを使用し全体のツヤ出し作業と同時に衿縁、裾縁などの OGAWA が言う「ピシッとしているべきところはピシッとさせる」という各部の仕上げ作業をこれももちろん全て手作業で行っていく。
私も実際にこのオイル入れ作業とアイロン仕上げを手伝わせて頂いたが、1着づつに掛けていく時間は途方もなく・・・(もちろん慣れていないということは大前提はあるけれど)これを日々、着数ごとに繰り返していく。
同時のこの作業は細部まで1点づつ自分たちで触れてチェックしていくことで染める前に見えなかった小キズや縫製ミス(または染めのプロセスでの遠心力等で掛かる生地や革に掛かる負荷)などの確認作業でもあると言える。そういった部分まで自分たち自身で行うことで徹底した品質の管理にも繋がるのだ。

さらに言えばいくつかこの作業が在ることでの大切な部分を OGAWA が言っていた。

「この作業を自分たちで行うことで作業の中でさらにクオリティを上げていくことのアイデアが生まれることもあるんです。誰からに任すとそこが完成になっちゃうけれど、自分は自分で『もっと良いもの』へ向けてさらに思いつくこともありますしね。この仕上げ方で見え方が全然違いますから。」

私は incarnation のプロダクトをお客様へ紹介する際に「これってこのクオリティに対しての対価としては安いんですよ」(もちろんそれはあくまでも主観として)と説明する。つまり、こういった最終作業や工場とのやり取りにどこかの企業や仲介者が入るとそこには当然ながらコストが生まれる。
基本的はそういったプロセスとなによりもこの最後の仕上げ作業を自社、自分たちで行うことによって製造のコストは大きく抑えられている。
もちろん額面としての販売額が安いとは言えないが、「ここまでやってのこの値段」という意味合いにおいては私は絶対的に、そしてある種の相対的に考えると安価であると思い続けている。またそれも踏まえた上で世界的な評価も高いと考えている。

こういった製造に関する詳細を紹介しても良いのか?

OGAWAに聞いてみたことがある。

「いいですよ。全部。『できるもんならやってみろ』って正直思ってますから。この作業やプロセスを出来るならやってみればいいですし、これを日々継続して続けることを他の人が出来るなら。そして僕はこの15年これをゼロから始めて続けています。ここまでに積み上げた技術としての自負もある。そういう意味では僕に追いつけるならそれも含めて出来るならやってみろって思いますよ。」

信じられるひとたち
技術、知識を含めた意味合いでタンナーや各職人への託せる部分と自分たちでないと出来ない部分との明確で魂のこもったプロセス作業

決して進化、深化へ向けて足を心を止めることなくそこに留まることなく
まだもがき続いている姿

完全に・・・長過ぎる説明になりました。(汗)
でももちろんこれでもとても足りないです。
それほど私にとっても濃密な時間であり、実際的に内容と意味合いも濃密です。

インラインコレクションアイテム、incarnation JAPAN Official それぞれの作品、プロダクト
そのどれもがこういったプロセスを踏み作品として仕上がっていく
incarnation というマインドが詰まっている

私はこのブランドに新しい立場で携わり、少しでもこの詳細でありリアルな説明が出来れば良いと思っている。
そのうえでユーザー様にとっての最高の1着、生涯に渡るパートナーとなる作品を手にしてもらえたらと思っている。

デザイナー Keita OGAWA のマインドそのものを離れた日本に居ながらそれを販売員として1番近い距離と知識を持って。

そういう存在で在れたらと考えています。
ぜひどのようなことでもお気軽にお声掛け頂ければ幸いです。

さて、、、ここまで書いて11月の旅の部分をどう書こうか悩みます。(笑)

滞在した Perugia の街は本当に美しく
イタリアはある意味ではどこもと言って良いかもしれないがゴハンも美味しい
滞在中に食事もずっと共にさせて頂くがそれもまた楽しみの1つ

荘厳な世界観は
またこれも incarnation というブランドの背景にも繋がっていると感じた

今日の最後の最後のサービスショット
スタッフ WATANABE
ジェントルマンの彼(一時日本滞在の折にはしばらく私のショップの手伝いもしてくれていた)は「ウラノさんお持ちします」と言ってデコデコ凹凸の石畳の Perugia の街ももろともせずに私のキャリーケースを引きずってホテルまで運んでくれた。
まさしくある意味では最高の incarnation の権化的存在で正装としてほぼほぼ1年中常に全身レザー
この日も革ジャン×革パン×レザーバック・・・で写真では見えないけれど革ジャンの中にはレザーベスト(笑)

最高です。

では次回更新も宜しくお願い致します

あ、そうそう。

ぜひ 2024. 12 / 14、15、16
上記 3日間で incarnation JAPAN Official 初の個展を行います
お気軽にご来場頂けますのでお近くの方などぜひどうぞ

—– 詳細はこちらの告知を御覧ください

incarnation JAPAN Official / Staff URANO