incarnation Japan ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
今回は「レザーウェアのメンテナンス・ケア」についてご紹介させていただきます。
お持ちのレザーウェアが年々自分に馴染んできて、着るたびに味わいが深まっているのを実感されている方も多いのではないでしょうか。
レザーは、着用することで自然と体にフィットし、独自の風合いが生まれます。
それこそがレザーアイテムの魅力ですが、少しメンテナンスを加えて、さらに育てることもできます。
少しケアを加えることで、さらに深みが増し、より一層の味わいを楽しむことができます。
ぜひ最後までご覧いただければ嬉しく思います。
「メンテナンス・ケア」
incarnationにおけるレザーのお手入れを2種類の違ったケースのウェアを用いて、その工程を紹介します。
レザーにとって大切なメンテナンスやケアを知ることで、お気に入りのお持ちのレザーアイテムをより楽しんでいただけると思います。
併せて日本国内でもincarnation製品のケア等を承っているディーラー様も、紹介させていただきますので、
お持ちのレザーアイテムで何かお悩み等がございましたら、これを機にお気軽にお問い合わせください。
ケース1:「色の変化とその魅力」


こちらは、デザイナーが愛用しているダブルライダースジャケット。
素材はホースレザー、カラーは91N(ブラック・ノーマル)です。
仕上がった当初のカラー ブラックから、長年の着用を経て、透明感のあるツヤが生まれました。
この変化こそ、ベジタブルタンニンで鞣されたレザーにとって、まさに自然な進化とも言えるでしょう。
使い込むことで現れる表情の変化は、レザーが持つ本来の魅力を引き出し、さらに奥深い味わいを感じさせてくれます。
色の変化について
レザーの色の変化は、長年の着用による自然な経年変化です。
特にこちらのジャケットでは、太陽の光や風雨にさらされることで、レザーに含まれるタンニンや染料が反応し、色が徐々に変わっていきます。
初めは気づかないほどの微細な変化も、時間が経つにつれて「色の抜け感」として現れ、まるでその革が自分の一部のように馴染んでいくのです。
この変化こそが、レザーの持つ本当の魅力であり、育てる楽しみでもあります。
私たちがレザーを愛用する理由の一つは、この経年変化を感じながら育てていく過程を楽しめるからです。
特にベジタブルタンニン鞣し革は化学薬品を使わず、自然由来の素材で仕上げているため、このような変化が起こりやすいのが特徴です。
「革の変化」も着用者が作り上げた唯一無二の表情であり、生き様であり、革製品の持つ経年変化の魅力だと私は思います。
デザイナーのこのライダースジャケットも、まさにその証です。
このジャケットは、デザイナーの日常生活を物語っています。
彼はタンナーまで車で片道約3時間をかけて往復する生活をしており、その間にライダースを着て運転することも多く、愛用してきました。
特に、イタリアの日差しの強い地域での着用が重なることで、運転席側の日差しが当たる肩周り部分に、2年ほど経過してこのような色の変化が現れました。
日々の積み重ねと共にレザーは美しく変化し、その深みのある表情が一層引き立っています。このように、使い込むことでしか得られない味わいが、レザーの魅力をより深く感じさせてくれるのです。
レザーの変化を楽しむことは、そのまま着続けることで、ますます個性的で味わい深い表情を引き出すことができます。

しかし、もし「元の色味を取り戻したい」「もう少し深みのある色に仕上げたい」と感じることがあれば、色の補正を試みるのも一つの方法です。
これにより、元々の色味の深みが戻り、経年変化の風合いを残しつつ、さらなる魅力を引き出すことができました。
補正を加えたことで、レザーの持つ柔らかさや艶感が一層引き立ち、長年愛用する価値が増します。
このままでも魅力がつまったレザーウェアですが、今回はデザイナーの愛用のジャケットに少し色を補正していく様子をお届けします。
色補正
もし色補正をお考えの場合は、専用のレザーケアオイルを使い、丁寧に補色することをおすすめします。
今回は色の変化が全体的に目立ったのでincarnationの「OC」とも言われる加工を施しました。
ケアオイルは、レザーにツヤを与えるだけでなく、色が抜けた部分を均一に補正し、自然な深みを取り戻します。
こうしたケアは、レザーが持つ風合いを損なうことなく、さらに素晴らしい表情を作り上げることができます。
OCとは
OC(Overdye Color)の略で文字通り元の色の上から、さらに黒の染料とオイルを調合したモノを用いておこなう染色技法。
この加工を行うことにより、元の色をワントーン濃くしつつ、黒の染料によるムラ感が加わり、色に奥行きが生まれ、風合いのある表情に仕上がります。
今回は91N(ブラック・ノーマル)に補正をかけるため、OC加工をするので、調合の具合を濃いめにしております。

この作業は手作業で慎重に行なっていきます。
色の変化している箇所、あまりしていない箇所によって染色の具合を調整するからです。
生産される際の加工も革の具合を見ながら匙加減を変えたりOCでも薄め〜濃いめを用意して加工を行います。


色の変化が目立った左肩部分には、しっかりとオイルと染料を入れました。
(変化を分かりやすくするために、やや強めのライトを用いて撮りました。)
オイル、染料ともに、多く入れれば良いわけでは無く、入れすぎると染料の発色が不自然に光ってしまいます。
オイルは入りすぎるとベタ付きが出るので革の具合を見て調整することが大切です。
全体的にオイルを塗り終わったら1〜2日間程、ハンガーに掛けてオイル乾かし、じっくりと浸透させていきます。
仕上げアイロン加工
1〜2日経過し、オイルが馴染みましたので、ここから熱を加えて、表面を整えながらオイルを定着させていきます。



この作業で形や表情にも変化が出るので、しっかりとそのモデルに合わせたハリ感、フォルムを意識して、アイロンを施していきます。
このダブルライダースに関しては、襟部分のディテールにincarnationのダブルライダースのこだわりが詰まっている箇所なので、しっかりとハリと立体感が生まれるように意識して作業を行います。


仕上がり
これらの色補正・乾燥・熱加工の3段階のプロセスを得て、ケアが終わったライダースがこちらになります。

色の変化があった肩周り部分は他の部位を同じ色味に仕上がっています。
襟の部分は、立体感が生まれました。
Before/After


Before/After


左がBefore 右がAfter
補正後のブラックは、深みが増し引き締まった印象。
着用によるシワ等は深く刻まれているので、アイロンによる熱加工でも損なわれることはありません。
ケース2:「オイル浮き 原因とケア方法」


こちらは筆者の私物のライダース。
カラーは91N(ブラック・ノーマル)
革の表面にオイルが浮いてきてしまっていて白く、くすんでいるような表情になってしまっています。
オイル浮きの原因
正式名称はブルーム(Bloom)という現象です。
ブルームとは、革に染み込んでいるオイルやワックス成分が、温度や湿度の変化により革の表面に浮き出してくる現象。
特に、ベジタブルタンニン鞣しの革や、オイルを多く含む革で発生しやすい傾向があります。
この現象を製品として意図的に作りだしているのがブライドルレザーになります。
対処法としましては、乾いた柔らかい布で丁寧に拭き取ります。
ひどい場合は、革用クリームやオイルを薄く塗り込むことで再度オイルを馴染ませ表面を布で拭く、ブラッシング、アイロン等で改善されます。

気温が一気に下がる季節に、温度の低い場所に保管したため、オイルが浮いている状態です。
オイル浮きだけなら上記で説明した通り拭き取るだけでも改善されそうなのですが、長年の着用によりオイルが完全に抜け、乾いた箇所があるので、今回はオイルも入れながら、丁寧にケアをして整えていきます。
アイロン加工
先ずは余分に浮いてしまっているオイルを再び馴染ませる為に全体的に軽くアイロンを掛けていきます。
この段階でオイル浮きは、かなり改善されます。

オイル入れ
アイロンを掛けて整えた表面にオイルを塗り込んでいきます。
incarnationでは加工の際に数種類のオイルを使用しております。
今回の革の状態は、元のカラーをワントーン濃くしつつ、革にじっくりと染み込むタイプのオイルを選択しました。
仕上がりはしっとりとした上がりになります。

全体的に少量のオイルを伸ばすように塗り込んでいきます。
このケアのポイントは、白くオイルが浮いてしまっていた箇所と、オイル感が無い部分には深くオイルが染み込ませるように塗り込むことです。
オイルを塗り終わったら、こちらも1〜2日間ほど、じっくりと乾かします。
仕上げアイロン加工
こちらも1〜2日間経過し、オイルが馴染んできました。
次に熱を入れてオイルを定着させます。


アイロンの温度は、温度が高すぎると革にダメージ(焦げたり、ひび割れる)を与えてしまいます。
もしご自身でアイロンをする場合は、見返しの見えない部分を低温から徐々に温度を上げて様子を見ながら試してください。
アイロンをかけるコツは温度が適切でも同じ場所に当て続けると、革が焦げて銀面の美しさが損なわれてしまうので、革の様子を見ながら、適度なスピードでかけていくことです。
特にレザーウェアの立体的な部分は、そのままアイロンを押し当てると均等に熱が入らないため、下から手の平を当てることで、手の平をクッションがわりにすると変なシワや跡が無く、思い描く立体感に仕上がります。

仕上がり


Before/After


表情が白くなっていてボヤけていた部分がハッキリして、形もシャキッとした立体感に復元。
写真だと伝わりにくいですがオイルが抜けていた革も、しっとりとした肌触りに仕上がりました。
国内のメンテナンスについて
上記のようなレザーウェアのケア・メンテナンスは、incarnation Japan で行っております。
お問い合わせフォーム、またはLINEからご相談ください。
LINEはブログ最後にご案内がございます。
レザーウェアのケア・メンテナンス取り扱う日本国内のディーラー様を紹介いたします。
イタリアにて研修を行い、オイル入れ・色調整、熱を入れる技術を習得していただきました。
ブランドで扱っているオイルを使用しますので、incarnation レザー製品のケアはご相談ください。
参考までに、
今回のケースですと、色補正の場合は10,000円、オイル入れは7,000円のメンテナンス・ケア料金となります。
レザーアイテムの状態によって料金は変わりますのでお気軽にお問い合わせください。


CABANE オーナー岡野様
弊社ラボラトリーにて レザーウェアのオイルケア&色補正、ブーツのオイルケア
CABANE
〒910-0006 福井県福井市1-21-26 Dビルディング1F
TEL/FAX:0776-21-8112
営業時間: 11:00 ~ 20:00
定休日: 火曜日
https://www.cabane.jp/
Garage EDEN
〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿2-32-23 エビアン広尾 B1F
TEL/FAX: 03-6277-2947
営業時間:アポイント制になりますので下記URLからSHOP様にお問い合わせください。
https://www.garageeden.net/
こちらのケアやメンテナンスが可能なディーラー様は、今後も増える予定ですので、随時ご紹介いたします。
今回は2種類の違った症状のレザーウェアのケア・メンテナンス方法を紹介しました。
レザーアイテムは、様々な症状に対して正しいケアやメンテナンスを行うことで楽しみながら、末長く付き合っていけるのが魅力の1つだと思います。


「incarnation JAPAN」特別展示イベントのお知らせ
普段オンラインでしかお届けしていないincarnation JAPANのアイテムを、実際に手に取って感じていただける展示販売会を開催します。
写真や画面越しでは伝わりにくい、素材の質感やデザインの細部をぜひご覧ください。
素材の力強さや繊細さ、独自のシルエットがどのように体に馴染むかを体験できる貴重な機会です。
さらに、イベント期間中はパリファッションウィークと重なります。
最新2025AWコレクションのイメージなどを東京イベント会場にてリアルタイムでお届けする予定です。
ぜひ、お楽しみにしていただければと思います。
イベント詳細
• 日程 : 2025年1月25日(土)・26日(日)・27日(月)
• 時間 : 12:00〜19:00
• 場所 : 〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿2-32-23 エビアン広尾 B1F
Garage EDEN 内 MAP
※路地の奥の地下に位置するショップです。
当日、場所が分かりづらい場合はお電話 (ショップ携帯:080-7091-1171) をいただければスタッフがご案内いたします。
お知らせ事項
• ご予約・アポイント不要
お好きなタイミングでお気軽にお越しください。
• 営業時間外のご来店希望について
事前にご連絡いただければ、可能な限り対応させていただきます。
お問い合わせ
• TEL: 03-6277-2947 / 080-7091-1171 (ショップ携帯)
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